2022年に入り、バンクシーはまだ新しい作品を一つも発表していなかった。しかし、今月、11月11日にようやく、自身の公式インスタグラムに3枚の画像を投稿し、今年初の新作を発表。公開した作品は1作品で同じ作品を3つの違うアングルから撮っている。
実際の投稿がこちら。
コメント欄には「Borodyanka, Ukraine」とだけある。Borodyanka=ボロジャンカはウクライナの首都キーウの近郊の街のこと。
2022年2月24日、ロシアはウクライナに侵攻。ボロジャンカは同年の4月頃までロシア軍に占領されていた。そして ウクライナの街でロシア軍の爆撃を1番多く受けた街の一つでもある。
バンクシーが2022年初めての作品を残したのが、戦争の影響を大きく受けた街「ボロジャンカ」だった。
瓦礫の上で逆立ちする体操選手 この新作の意味とは

上の画像にもあるように、バンクシーが作品を残したのはウクライナ戦争で爆撃された建物の壁だ。
作品にはレオタードを着た女子体操選手が描かれている。この体操選手は爆撃で破壊された瓦礫の上で逆立ちしており、バランスを取っているようにも見える。
もちろん、作品の意味には色んな解釈があるが、
戦争で破壊された街でもうまくバランスを取りながら、華麗に生きてほしい。こんな環境からでも自分の得意なことをどんどん発展させていってほしい。
この作品にはそんな希望が込められているのかもしれない。
非公認 柔道で大人(プーチン?)を投げる少年

こちらのミューラル(壁画)はバンクシーの公式インスタグラムには投稿されていない。なので、バンクシーが自身の作品だと認めたわけではない。
しかし、大手メディアや専門家の間ではこれもバンクシーの作品ではないかという声が多い。
この作品に描かれたのは、柔道で大人を投げ飛ばす少年の2人。柔道の黒帯を保有していることでも有名なプーチン大統領。
作品に描かれたのは...
小さな少年はウクライナ。投げ飛ばされている大人はプーチン大統領のことだろうか。おそらく、作品のテーマはウクライナ戦争についてだろう。
最終的に、バンクシーがこの作品を自身の公式インスタには上げなかったのは大手メディアの報道の「ウクライナ=善」「ロシア=悪」のような構図にどこか納得が行かなかったのだろうか。
メディア嫌いのバンクシーならそうであってもおかしくない話だ。いかなる理由があっても、戦争は許されるものではない。しかし、大手メディアのニュースだけを信じ過ぎるのも、それはそれで良くない。そんなことを、かなり遠回りに伝えたかったのだろうか...
こちらも非公認のバンクシーと思わしき作品

こちらはウクライナ首都キエフ近郊の街「イルピン」の建物の壁に残された作品だ。作品は爆撃で穴の空いた建物の壁に描かれている。
この壁画ではレオタード姿の新体操の選手がリボンを振っている。作品をよく見ると、女性は首にギブスを付け、ちょうど穴が空いたところを地面のように爪先立ちしている。
レオタードの女性が立っている穴はロシア軍の爆撃によって開けられたものらしい。
もちろん、バンクシーの作品かどうかはわからないが、今も戦禍が続くウクライナの現実を表現しているのかもしれない。
2022年はこの作品が最後になるのか?
2022年に入り、バンクシーは約10ヶ月間全く作品を発表していなかった。今回10ヶ月の沈黙を破り新作を発表したが、実際に公式に発表した作品は逆立ちをする体操選手の1つだけだった。もちろん、今年はこれで終わるかもしれない。
しかし、これまでのバンクシーの動きを考えると、このウクライナの作品が違う形で出てくる可能性も高い。実はウクライナの街で他にもバンクシーらしき作品が見つかっているらしい。
また、バンクシーが新しい作品を発表すれば、このブログで紹介するつもりなので、お楽しみに。